取り組み事例(経理担当者の世代交代)
2019.08.26 さの会計
税理士の佐野です。
経理担当者の世代交代について当社の取り組み事例を紹介いたします。
公開の許可をくださった経営者様に心から感謝申し上げます。
職業柄、事業承継という言葉をよく耳にしますが、
そのときの内容は、自社株の承継と相続税対策であったり事業承継税制であったり
後継者問題であったりします。
今回はそういった話ではなく、経理担当者の世代交代についての話です。
これも重要な課題だと思っています。
相談内容は、以下のようなものでした。
近いうちに会社の経営を息子に任せて自分は退任し、
それに合わせて長年経理を担当してくれた従業員も辞める予定である。
経理については、現時点で誰かに引き継ぎを進めているわけではなく、
息子のお嫁さんに会社に入ってもらって、やってもらいたいと思っている。
しかし、経理業務のほぼ全部が昔ながらの手書きである。
この方法を今後も継続することは、時代に合わず、
手書きで経理をやってくれる人はいないと思っている。
世代交代を機に現代的な方法にしてから引き継ぎたいのだが、
退任間近の経理担当者と自分が今さら新しい方法に取り組む気になれず、
辞めるまで今の方法を継続したい。
何か良い方法はありますか?
こういった依頼に対して、次のような取り組みを行いました。
退任直前の1年間、会社はこれまでどおり手書きで経理を進めて、
さの会計は、会社が作成した手書きの帳簿を見て会計ソフトに入力しました。
その際、新しい人がその会計ソフトを使用することを想定して、
いろいろカスタマイズを実施。
例えば、毎月出てくる仕訳や伝票を登録しておき、
それを使って簡単に入力できるようにしました。
新しい経理担当者が入社すると同時に、
さの会計が作ったデータがすでに入っている状態で会計ソフトを導入しました。
初心者であってもその会社用にカスタマイズしてあるので、
すぐに使うことができます。
この方法により、退任されるまでは、今まで通りのやり方で経理を続けることができ、
新しい人に引き継いだ新年度からは、パソコンを使った経理に切り替わることができました。
手書きの経理でなくなったので、
作成する書類も減り、経理の業務量を大幅に削減できたと思います。
会計ソフトは、弥生ドライブでデータ共有し、
さの会計からリアルタイムに確認できるようにしました。
そのため、新しい人が慣れないうちもしっかりサポートできました。
製造や営業もそうですが、
長い間、社長とともに会社を支えてきた人が退職するとなると、
引継ぎが大変です。
そのまま引き継ぐのではなく、
今回の取り組みのように、新しいやり方に変えながら引き継ぐ
というのも一つの方法だと思います。
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